APPROACH

難聴防止への取り組み

難聴防止への取組み

大音量を長時間聞くことによる聴覚へのダメージは、個人差が大きく、どの位の音量をどの位の時間聞けば難聴になるか等の具体的な目安を提示するのは困難です。インイヤーモニター(IEM)をご利用いただく方ご自身が、責任を持ってご自身の健康管理をする意識を持つ必要があります。

大音量曝露による難聴は、急性期を過ぎると聴力を元に戻すことは難しくなります。このため、大きな音に一定期間さらされる時には、耳を難聴から守る予防策が大変重要です。音量は大きいほど、また使用する時間が長いほど、難聴になるリスクは高まりますので、使用時には適度な音量を守り、長時間の使用を避けることが大事です。一時間連続してIEMを使用した後には、10分ほど耳を休ませるように心がけてください。コンサート会場などで一定期間大音量にさらされた後に、耳鳴りがする場合は危険信号ですので2、3日経っても耳鳴りが治まらない場合や、耳閉感が消えない場合はすぐに耳鼻咽喉科専門医を受診するようにしてください。 また、IEMは両耳での装着の上ご使用ください。片耳での使用時には、両耳時と比べて1.5倍から2倍近い音量にあげる傾向があり、片耳の耳に極端な負荷がかかり耳の負担が非常に大きくなります。

カスタムIEMはご自身の耳型で製作することで優れた遮音性を保ち、ステージでの大音量から耳を守り、必要な音を適切な音量で耳に届けることを可能とします。IEMは耳の保護の観点から発展したモニター用音響機器である点を忘れてはいけません。

■難聴とは・・・難聴は大きな音を聞いたことが原因で内耳の有毛細胞が障害されて起こる音響外傷です。有毛細胞は音を感じ取り電気信号に変える細胞で、細胞の位置する場所で分析する音の周波数が決まっています。有毛細胞の機能検査を行うことで、客観的に周波数別に異常があるのか確認し機能低下を測定することも出来ます。この検査を導入している医療施設も国内にございます。

■聴力管理について・・・プロフェッショナルのお客様はもちろんのこと、一般の音楽鑑賞にIEMをご使用になるお客様も、半年に一度は耳鼻咽喉科で聴力検査を行うことをお勧めいたします。ご自身の聴力を知ることで、早期に難聴予防に取り組む事を可能とするだけではなく、イヤモニのモニタリングがスムーズとなることに繋がります。通常の聴力検査では125Hz,250Hz,500Hz,1KHz、2KHz、4KHz、8KHzの7つの周波数で検査を行いますが、これに6KHzの聴力も加えて検査を行ってもらう様にしてください。年齢経過に伴い聴力は高音から低下し、大音量に長時間さらされている方の場合、通常4KHzからの聴力が落ちてくると言われていますが、実際には4KHzの値は正常でも、6KHzの聴力が先に落ちてくるケースが多いためです。一般の音楽鑑賞にイヤーモニターをご使用になるお客様も、半年に一度は耳鼻咽喉科で聴力検査を行うこと、聴力の自覚と難聴の予防を強化されることをおすすめ致します。
難聴早期発見及びご自身に合うイヤーモニターご選択のために、弊社ではイヤーモニターご製作時等において聴力検査をお受け頂くご案内をさせて頂いております。

ご自身の耳型にあったカスタムメイドIEMを長くご愛用頂くためにも、正しい装着と適正な音量を守り、耳の健康にご留意いただきますようお願い申し上げます。

聴覚管理について、弊社提携の神宮前耳鼻咽喉科クリニック小関芳宏医師のご見解も是非ご一読ください。
(クリニックへの直接のお問い合わせはご遠慮ください)